こんにちは芸術家の弘也です。
私はピアスコアを使って楽譜販売を行っています。想像していたよりも購入して頂いているので、販売するに至った経緯や方法を紹介します。
そもそも紙媒体か、データ販売か
昔は楽譜といえば紙でしたが、今ではデータ販売という方法が進化しています。紙媒体のメリット、デメリットを見てみましょう。
・紙質などにもこだわることができる
・大手楽器店の店頭に置いてもらえる可能性がある
・印刷コストがかかる
・在庫コストがかかかる
・配送コストがかかる
というふうにコストが掛かるため、気軽には始められませんよね。
データ販売であれば印刷、在庫、配送コストゼロで始められます。さらに、Piascoreであれば売れた後に手数料が引かれる形なので、維持費ゼロで続けられます。
紙媒体で販売してみたい方もデータ販売もやって損はないのではないでしょうか。
データ販売は購入者にもメリットが多い
Piascoreはコンビニプリントに対応していますので、簡単に紙にもできます。
- 購入後すぐ練習できる
- 印刷等のコスト分価格が安い
iPadとピアスコアがあればこんなこともできます
- 大量の楽譜置場に困らない
- 検索機能で探しやすい
- 瞬きやペダルで譜めくりができる
- データを汚さず書き込みができる
データ販売の方法
データで販売する方法は以下の3つです。
- 自社サイトで販売
- BASE等のオンラインショップ
- ピアスコア等の楽譜販売サイト
一つずつ見ていきましょう。
自社サイトで販売する場合
自社サイトでサイトを立ち上げて販売する。方法は次の通りです。
①サイト制作
ECサイトを1から作成してもいいですが、ブログや個人サイト等で販売するのがオススメです。音楽家であれば個人であっても自分の公式サイトやブログを作成することをオススメしています。楽譜販売以外にもチケット販売、グッズ販売、宣伝、レッスン受付、ブログ収入等、メリットが多いので楽譜販売しないとしても、持っておくべきだと思います。
自分で作るため全てが自由にデザインすることができます。
最低限、必要なものはサーバーとドメインです。月額1000円ほどかかります。
②決済システムの構築
決済システムを導入するには様々なサービスがありますが、WooCommerceというサービスを使えば手数料1.5%から決済サービスを導入することができます。なんと初期費用、月額料金無料です。
③JASRAC使用料の支払い
自作したものや、著作権保護期間が切れたクラシック以外は著作権料の支払いが必要になります。
オンライン上でデータ販売となると、JASRACへの支払いは包括契約となります。使用料は情報料の10%が基本になってきます。また、売れなくとも、月額5000円〜必要となります。
また2023年現在、手続きも紙媒体での郵送などで手間がかかります。維持費などからみてもここが自社サイト販売の最大のデメリットとなるでしょう。
④編曲許諾の申請
編曲した楽曲はJASRACへの申請だけでなく、出版社へ直接許諾を申請しなければなりません。編曲に対する保護は他人に譲渡できず、JASRACが保護できていないためです。
ここの難易度は出版社によって大きく変わります。編曲用の問い合わせフォームを設置してくれている出版社もあれば、返答がなかなか返ってこない出版社もあります。
基本的には無料で簡単に済みます。ソニー・ミュージックパブリッシングに申請した様子を記事にしてありますので、詳しくはこちらをご覧ください。
⑤集客
サイトを作成するだけでは、まず売れません。SNSでの拡散やブログの投稿などして集客する必要があります。
⑥トラブル対応
自社サイトではトラブルの対応も自分で行う必要があります。楽譜がダウンロードできない、決済ができない、サイトにアクセスできない、こういったトラブルが起きないとは言い切れません。
・自作曲や著作権が切れた曲については最低手数料1.5%+サーバー代と一番安く販売することができる。
・著作権保護曲であったとしても、毎月3万以上の売上があるならお得になる。
・他のサービスの情勢に左右されない資産となる。
・サイト制作が様々なことに役立つ。
・全てを導入するまで労力がかかる。
・トラブル対応が必要。
・集客が必要になる。
オンラインショップを利用した場合
ここでのオンラインショップとは楽譜販売サイトを除いています。無料で簡単に作成できるサービスが多くありますが、今回おすすめするのはBASEというサービスです。
BASEをオススメするネットショップNo.1※を記録していて非常に簡単に開設できるためです。
※最近1年以内にネットショップを開設する際に利用したカート型ネットショップ開設サービスの調査(2023年2月 調査委託先:マクロミル)
①サイト作成
初期費用、月額ともに無料で作成することができます。サイトのデザインやレイアウトなども変更することができます。
②決済サービスの導入
必要ありませんが、決済手数料として、6.6%+40円引かれます。自社サイトよりも5%以上は高くなります。
③JASRAC使用料の支払い
自社サイトと変わらず必要になります。
④編曲許諾の申請
自社サイトと変わらず必要になります。
⑤集客
こういったオンラインサービスには集客力がありません。BASE自体は人気でも、BASEで作ったストアには力がないためです。自社サイトと同じと考えていいでしょう。
⑥トラブル対応
基本的にはBASEが対応してくれます。
・トラブル対応してくれる。
・サイト作成が簡単
・グッズ販売などに展開しやすい。
楽譜だけでなく、PDFでの書籍販売や、在庫を抱える必要のないTシャツの受注生産など、幅広く展開できるようなサポートがBASEにはあります。
・BASEの場合手数料が6.6%と自社サイトよりも5%程高くなる。
・著作権は申請しなければならない。
BASEのメリット等はこちらの記事で解説しています。
楽譜販売サイトを利用した場合
一般人が楽譜を販売できるサイトもいくつかありますが、最もオススメはピアスコアです。理由は編曲許諾の代理申請を行っていることです。
①サイト作成
必要なし。初期費用、月額無料で利用できます。
②決済サービスの導入
必要なし。初期費用、月額無料で利用できます。
③JASRAC使用料の支払い
売上時に自動で手数料として引かれる。自分で払う場合と同じ10%が引かれる。
④編曲許諾の申請
多くの有名な出版社へピアスコアが代理で申請を行ってくれます。なんと無料です。
ジブリ、ジャニーズ、ヤマハ管理の外国作品(ディズニー作品を含む)、全音楽譜出版社などです。
他の出版社はこちらのピアスコアのサイトに記載されています。
この代理申請が他楽譜サイトと比べてもピアスコアの最大のメリットです。申請時のストレスが解消されました!
しかし、未対応の出版社へは自分で申請する必要があります。ピアスコアも代理申請できる出版社を徐々に増やしてくれています。
⑤集客
ピアスコアは楽譜販売サイトとして強い集客力を持っています。販売するだけで、勝手に売れます。もちろん自分のSNS等で宣伝することも効果があるでしょう。
⑥トラブル対応
基本的にはピアスコアが対応してくれます。
・①〜⑥まで全てピアスコアが行ってくれます。基本的に販売時の入力のみです。
・初期費用、月額、完全に無料。手数料は売れた時と振込手数料のみ。
・手数料が高い
安くても20%の手数料がかかります。著作権保護曲は30%の手数料になります。
しかし、この中にサーバー・ドメイン代、決済サービス、JASRAC最低5000円のリスク、編曲許諾、集客力、トラブル対応が含まれているとしたら、安いのではないでしょうか。
結論
自分の目的に合った方法で売りましょう。
・自作曲の場合については、自社サイトが手数料最安値かつ、自分のブランディングに繋がる。
・とりあえず、簡単に売ってみたいかたはピアスコア。
・グッズ展開や書籍の販売も視野に入れているかたはBASE。
・著作権保護曲を扱う場合はピアスコア。
・著作権保護曲で毎月数万が安定した場合は自社サイトでJASRACと包括契約を結ぶことも視野に入れる。
ピアスコア販売までの流れ
Piascore登録
こちらから無料で登録できます。
必要な情報はメールアドレスとパスワードのみなので簡単にできます。
楽譜の登録をする
公式サイトに分かりやすい説明があります。
①基本情報(販売対象を日本にするかなど)
②楽曲情報(曲名、説明)
③配信情報(編成、値段、PDFのアップロード)
④著作権管理情報
・販売できる楽曲か調べる(ピアスコア内でできる)
・作品コード(JASRAC等のページで検索)
・編曲の場合は許諾書のアップロード
たったこれだけで販売することができます。
私の楽譜
ホール・ニュー・ワールドの楽譜を販売を始めた月に1回、その後月数回ほど購入が続いています。
ほとんど宣伝もしていないので、Piascoreが持ってる集客力に助けて頂いています。
よかったら覗いてみてください。
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